長野県 安曇野市(あづみのし)
2005年10月1日に南安曇郡豊科町穂高町三郷村堀金村と東筑摩郡明科町が合併し、誕生した。
安曇野市マンホール

撮影:犀川安曇野流域下水道事務所/2020.10

安曇野市が公募して、寄せられた105点のデザインから決定した、安曇野市初のデザインマンホール蓋のカラー見本盤。

「水鏡」と名付けられたデザインは、雪解け水をたたえた田んぼに残雪の北アルプス・常念岳や双体道祖神が映り込む風景が特産の「リンゴ」の中に描かれている。黄緑の部分は田んぼのクロだろうか。

路上の蓋はないかと、設置予定の豊科駅や穂高駅を探したのだが、見当たらず、ちょっとがっかりしたが、その後で行った流域下水道事務所で予期せぬ出会いとなった。

安曇野市マンホール

撮影:穂高駅前の通り/2020.12

上の蓋の路上設置盤。見本盤とは仕様が少し異なる。

平成29年度~平成38年度版の安曇野市下水道事業経営戦略を見ると、安曇野市には、公共下水道事業、特定環境保全公共下水道事業、農業集落排水事業、特定地域生活排水処理事業の4つの下水道事業があることがわかる。
旧豊科町、旧三郷村、旧堀金村、旧明科町の一部、旧穂高町の一部が流域関連公共下水道、明科町の一部が単独公共下水道、旧穂高町の一部(烏川と穂高川に挟まれた地域)が特定環境保全公共下水道。農集排は旧明科町の北西部に4つの処理区があり、特定地域生活排水は旧豊科町の東部にある。
 旧・豊科町(とよしなまち・南安曇郡)
安曇野市マンホール

撮影:国道147号線「真々部」交差点付近/2010.7

北アルプスの山並みと犀川に訪れるハクチョウを描いたカラーマンホール蓋。

真々部交差点から県道319号線を南東へ少し入ったところにあったが、ほかにもあちこちでカラー盤を見ることができる。

安曇野市マンホール

撮影:犀川安曇野流域下水道事務所前/2020.10

上と同デザインで受枠にV字模様があるカラー盤。

安曇野市マンホール

撮影:県道310号線「重柳」交差点付近/2010.7

上と同デザインの無彩色盤。

画像にマウスポインタを重ねると「犀川安曇野流域下水道事務所」に屋外展示されていたカラー見本盤(2020年10月撮影)に切り替わる。 見本盤の元画像はこちら

 旧・穂高町(ほたかまち・南安曇郡)
安曇野市マンホール

撮影:JR北アルプス線「柏矢町駅」前/2010・7

旧・穂高町に属する山は、有明山、常念岳、前常念岳、大天井岳、燕岳など。その北アルプスの山と町の花「シャクナゲ」をデザインしたカラーマンホール蓋。

安曇野市マンホール

撮影:穂高駅前通り/2020.10

上と同じ色合いの小型カラー盤。

安曇野市マンホール

撮影:国道147号線「柏矢町」交差点付近/2010.7

上と同デザインの色違い。駅前の道(県道309号線)を東進して300mほどで国道147号線にぶつかったところが「柏矢町」交差点。

安曇野市マンホール

撮影:穂高交流学習センター みらい付近/2020.10

シャクナゲの背景が黄色いカラー盤と同仕様の無彩色盤。

画像にマウスポインタを重ねると「犀川安曇野流域下水道事務所」に屋外展示されていたカラー見本盤(2020年10月撮影)に切り替わる。 見本盤の元画像はこちら

安曇野市マンホール

撮影:信州漁業生産組合付近/2020.10

上と同デザインだが仕様が異なる蓋。

安曇野市マンホール

撮影:信州漁業生産組合付近/2020.10

上と同デザイン同仕様の親子蓋で、親蓋は毘沙門亀甲模様。

 旧・三郷村(みさとむら・南安曇郡)
安曇野市マンホール

撮影:市役所三郷支所付近/2010.7

「APPLE TOWN」の文字があるように、この辺りはリンゴの里。村の花も「リンゴ」で、北アルプス「常念岳」を背景にリンゴの花と実が描かれている。

三郷村の名が示すように、1954年6月1日に温村・明盛村・小倉村の三村が合併し発足したが、2006年の合併で51年間の村の歴史を閉じた。

安曇野市マンホール

撮影:安曇野市三郷温《みさとゆたか》/2020.10

上と同デザインだが、仕様が異なる無彩色盤。

画像にマウスポインタを重ねると「犀川安曇野流域下水道事務所」に屋外展示されていたカラー見本盤(2020年10月撮影)に切り替わる。 見本盤の元画像はこちら

安曇野市マンホール

撮影:安曇野市三郷温/2020.10

カラー盤と同仕様の無彩色盤で、受枠に繭のような模様がある。

この仕様の蓋は2010年7月に三郷支所付近で撮影していた。夕刻だったために光量不足で見苦しかったので撮り直したが、今度は日の出前で、やはりコントラストが弱かった。

安曇野市マンホール

撮影:安曇野市三郷温/2020.10

上と同デザインの小型盤。

 旧・堀金村(ほりがねむら・南安曇郡)
安曇野市マンホール

撮影:堀金支所付近/2010.7

常念岳や蝶ケ岳を背景に、村の花カタクリとヒメギフチョウを描いた蓋。

まだ高校生だったころに、この蝶ケ岳から常念岳、大天井岳の尾根道を経て槍ケ岳への山行を試みたことがあったが、激しい雷のためにルートを変更し、槍沢から槍ケ岳に登ったことを思い出す。

画像にマウスポインタを重ねると「犀川安曇野流域下水道事務所」に屋外展示されていたカラー見本盤(2020年10月撮影)に切り替わる。 見本盤の元画像はこちら

安曇野市マンホール

撮影:堀金小学校付近/2020.10

基本的なデザインは上の蓋と同じだが、カタクリの花の部分だけが違っている。

花被片が極端に反り返るのがカタクリの特徴で、下右の写真を見ると、この蓋のカタクリのほうがそれらしく見える。この蓋は比較的新しいので、こちらのタイプが新たに設置されたのではないかと思われる。

安曇野市マンホール

撮影:堀金小学校付近/2020.10

上と同様にカタクリの花が強く反り返っている小型盤。

 旧・明科町(あかしなまち・東筑摩郡)
安曇野市マンホール

撮影:JR篠ノ井線明科駅前/2010.7

村の花「アヤメ」と「ニジマス」が描かれたカラーマンホール蓋。下は明科駅前。奥の建物は交番。

安曇野市マンホール

撮影:安曇野市明科七貴上押野/2020.10

上と同デザイン、同仕様の無彩色盤だが、右下の文字が「はいすい」になっている押野地区の農集排の蓋。

最初は魚の側面にあるパーマークや体型からヤマメかと思ったが、調べてみると、明科駅の西側、犀川沿いに県の水産試験場があり、「明科にじますつりぼりあやめ園」がすぐそばにあることがわかった。また、この蓋の近くには明らかにニジマスを描いたパネルが埋め込まれていたので、ニジマスと判断。

日本国内の養殖が開始(1926年)されたのが明科町だそうだ。ちなみに、国内の生産量が一番多いのは静岡県で、富士宮市のカラーマンホール蓋にもニジマスが描かれている。

安曇野市マンホール

撮影:県道51号線「押野」交差点付近/2010.7

最初に見つけたのはこちらの蓋。旧・穂高町から明科駅に向かう途中で発見。この県道の南側歩道にはたくさんの蓋が並んでいたが、駅前のものとはアヤメの色が異なっている。

押野地区農集排のカラー盤。

 

安曇野市マンホール

撮影:県道51号線/2010.7

上と同仕様の押野地区農集排の無彩色盤。

 個人設置(こじんせっち)
安曇野市マンホール

撮影:安曇野市三郷温/2018.4

「HAMAフラワーパーク安曇野」という大型フラワーショップが自前で設置した蓋だそうだ。駐車場に設置されていた。

北アルプスの山とランの花が描かれている。

 犀川安曇野流域下水道(さいがわあずみのりゅういきげすいどう)
安曇野市マンホール

撮影:県道310号線「重柳」交差点付近/2010.7

犀川安曇野流域下水道のカラーマンホール蓋。安曇野の風景と双体道祖神が描かれている。

犀川安曇野流域下水道は、安曇野市の豊科地域、穂高地域、三郷地域、堀金地域及び、松本市の梓川地域を対象としている。

ちなみに犀川は、奈良井川合流部から千曲川合流部までをいい、上流部は梓川、下流部は千曲川(県境を越えて新潟県に入ると信濃川)となるそうだ。

安曇野市マンホール

撮影:安曇野スイス村前の歩道/2020.10

犀川安曇野流域下水道のマンホールカードに記載された座標(36°19'25.3"N 137°54'51.4"E)の蓋。時が経っているためかあまりきれいではなかった。

双体道祖神の下に、上の蓋にはないドットがある。石を取り除き忘れたかと思ったが明らかにドット。

画像にマウスポインタを重ねると「犀川安曇野流域下水道事務所」に屋内展示されていたカラー見本盤(2020年10月撮影)に切り替わる。 見本盤の元画像はこちら

 ■ 長野県流域下水道マンホールカードB ■ 取得:2020.10 アクアピア安曇野
流域下水道流域下水道 【デザインの由来】(マンホールカード裏面の文章)
安曇野には500体を超える道祖神が祀られており、様々な場所で私たちの暮らしを見守っています。本デザイン蓋は、その道祖神を描いたもの。背景には、日本百名山のひとつ常念岳とその麓に広がる田園風景をデザインし、安曇野の「水の郷」を未来永劫引き継ぐ願いを込めました。犀川安曇野流域下水道事業は、流域2市(安曇野市、松本市)の下水を集めて処理する長野県の事業であり、市のマンホール蓋と区別するため「犀川 安曇野」と記載しています。このデザイン蓋は流域のいたるところで使われていますが、カラー版は少なく、見つけたカップルは幸せになれると言われています。
安曇野市マンホール

撮影:市役所三郷支所前の道路/2010.7

犀川安曇野流域下水道の無彩色盤。安曇野の風景と双体道祖神が描かれている。

画像にマウスポインタを重ねると「犀川安曇野流域下水道事務所」に屋外展示されていたカラー見本盤(2020年10月撮影)に切り替わる。 見本盤の元画像はこちら

撮影:安曇野市三郷温/2020.10

10月の早朝の安曇野の風景。

 犀川安曇野流域下水道事務所(さいがわあずみのりゅういきげすいどうじむしょ)

撮影:犀川安曇野流域下水道事務所/2020.10

安曇野市豊科田沢6709にある「犀川安曇野流域下水道事務所」は「アクアピア安曇野」という愛称をもち、安曇野市(旧豊科町・穂高町・三郷村・堀金村)・松本市(旧梓川村)の下水を集め、安曇野終末処理場で処理している。

事務所玄関横の旗ポールが並んでいるところに6枚の屋外展示盤、玄関を入ったところに4枚の屋内展示盤があった。

▼屋外展示盤。
左から旧・堀金村、旧・三郷村、旧・梓川村(現・松本市)、旧・穂高町、旧・豊科町、犀川安曇野流域下水道。
安曇野市マンホール安曇野市マンホール松本市マンホール安曇野市マンホール安曇野市マンホール安曇野市マンホール
▼屋内展示盤。
左から諏訪湖流域下水道、犀川安曇野流域下水道、安曇野市新デザイン蓋、千曲川流域下水道。
諏訪湖流域下水道犀川安曇野流域下水道安曇野市マンホール千曲川流域下水道
犀川安曇野流域下水道

撮影:犀川安曇野流域下水道事務所/2020.10

犀川安曇野流域下水道事務所の門から事務所棟へのレンガ歩道にあったカラーマンホール蓋。

埋め込み展示盤のようなものだが、ほかで見たカラー盤にはなかったV字模様の受枠がついているのと、色がきれいだったので掲載。

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