長野県 中野市(なかのし)
 2005年4月1日に、中野市と下水内《しもみのち》郡豊田村が新設合併した。
 旧・中野市(なかのし)
中野市マンホール

撮影:栗和田付近/2010.9

すぐにわかるのは、旧・中野市の花「シャクヤク」と下の方にある市の鳥「チョウゲンボウ」。市の木「リンゴ」は4個描かれている。ハヤブサ科の鳥「チョウゲンボウ」に関しては、市内に有名な集団繁殖地がある。

左右に五線と8分音符が描かれているのはなぜかと思ったら、中央の建物が「中山晋平記念館」だから。中野市は「証誠寺の狸囃子」などで知られる作曲家「中山晋平」のふるさと。もしかしたらと調べたら、やはり茨城県北茨城市(作詞家野口雨情のふるさと)と姉妹都市になっていた。

画像にマウスポインタを重ねると「中野浄化管理センター」内に展示されていたカラー見本盤(2020年12月撮影)に切り替わる。 見本盤の元画像はこちら

撮影:中山晋平記念館/2020.12

上の盤面中央にある中山晋平記念館。

付近にも上と同デザインの蓋が並んでいるが、記念館のある中野市新野は農集排の日野地区なので、上の公共下水道の蓋ではなく下の蓋になる。

中野市マンホール

撮影:中野市新野の中山晋平記念館付近/2020.12

上と同デザインだが、下部のリンゴが二つ消えて「集落排水」の文字が入っている日野地区の農業集落排水の蓋。

まだ小雨が降っていたので盤面がまだら模様になってしまった。

旧・中野市の区域には、倭《やまと》、長丘、科野《しなの》、平岡、大俣、日野、延徳《えんとく》、草間の8処理区の農集排があるが、草間処理区以外はこのデザインの蓋が使われているようだ。

中野市マンホール

撮影:中野市新野/2020.12

上と同デザインの日野地区農集排の親子蓋。

チョウゲンボウはこんな鳥。

中野市マンホール

撮影:中野市新野/2020.12

上と同デザインの小型盤。日野地区の蓋だが、集落排水の文字はなく、公共下水道の小型盤と同じ仕様かもしれない。

中野市マンホール

撮影:「浜津ケ池入口」交差点付近/2010.9

高丘処理区の特定環境保全公共下水道の蓋。中央に上信越自動車道の「信州中野IC」が描かれている。鳥はチョウゲンボウなのかなあ。頭の後ろに飛び出した冠羽がチョウゲンボウらしくなく気になる。リンゴは市の木。特産物の「ブドウ」もある。花は「シャクヤク」というよりツツジに見える。

ちなみに、新・中野市のシンボルは、市の花「バラ」「シャクヤク」、市の木「リンゴ」「モミジ」、市の鳥「チョウゲンボウ」が制定されている。

画像にマウスポインタを重ねると「高丘浄化管理センター」内に展示されていたカラー見本盤(2020年12月撮影)に切り替わる。 見本盤の元画像はこちら

中野市マンホール

撮影:JA中野市高丘事業所そばの十字路/2020.12

上と同デザインのカラー盤だが、傷みが激しい。雨水が残っているが、これが樹脂の裏に入り込んでいれば剥がれの原因になるだろう。

画像にマウスポインタを重ねるとこの蓋の近くにある「高丘小学校」の正門前にあるもう1枚のカラー盤(2020年12月撮影)に切り替わる。 こちらの損傷はもっと激しい。

中野市マンホール

撮影:中野市安源寺/2020.12

上と同デザインの仕様違い。

10年ぶりに中野市の蓋を探した折に市役所の上下水道課を訪ねて、長年の疑問が解消した。頂いたリーフレットによると、冠羽がある上の鳥はチョウゲンボウではなく「タカ」。実物のタカではなく、高丘《たかおか》処理区の「タカ」のイメージだそうだ。※日本で後頭部に冠羽があるタカはクマタカ(角鷹、熊鷹)だが、かつてこの地域にいた可能性も皆無とはいえない。

また、左上と下にある花は「リンゴの花」。見本盤を見ると、白く着色されていて納得。

中野市マンホール

撮影:中野市安源寺/2020.12

上と同デザインの親子蓋とリンゴの花(5月中旬)。

中野市マンホール

撮影:中野市安源寺/2020.12

上と同デザインの小型盤。

中野市マンホール

撮影:中野市草間/2020.12

毘沙門亀甲模様の草間地区の農集排の蓋。中央の中野市章の下に「集落排水」の文字。

中野市マンホール

撮影:中野市七瀬/2020.12

円の大小で描かれたリンゴの木と16分音符の連符。「NAGAMINE」と「うすい」の文字と中野市章が入っている長嶺地区の雨水用マンホール蓋。

中野市マンホール

撮影:中野市中央3丁目/2020.12

ハンドホールサイズの仕切弁の蓋。元は白地に黒で描かれていたようで、オレンジ色に見える部分は錆のようだ。

描かれているのは、中央が中野市名産の「土人形」で、俵に乗った大黒様が大福帳を掲げている「帳面大黒」。「大福帳」の部分が「中野市」になっている。左には特産のリンゴの実と花。右側には市の花の一つ「バラ」(もう一つはシャクヤク)。

下部に「中野市」「仕切弁」の文字がある。

 中野浄化管理センター(なかのじょうかかんりせんたー)

撮影:中野浄化管理センター/2020.12

公共下水道の排水を処理する中野浄化管理センター。

所在地は中野市江部511。

※職員は常駐していないので、両管理センターの蓋を見るには中野市上下水道課下水道係(0269-22-2111 内線283)への事前問い合わせが必要。

撮影:中野浄化管理センター/2020.12
【展示板の説明】

ふるさと自慢と交響都市

中野市型デザインマンホール蓋

(盤面をクリックすると展示盤、それ以外の部分で展示盤全体が別ウィンドウで表示される)
 高丘浄化管理センター(たかおかじょうかかんりせんたー)

撮影:中野市栗林280/2020.12

高丘処理区の特定環境保全公共下水道の排水を処理する浄化センター。

管理棟の入り口を入った左手に展示盤があった。奥の別棟の妻の上部にも蓋がはめ込まれている(ツバメの糞で汚れていた)。

※職員は常駐していないので、両管理センターの蓋を見るには中野市上下水道課下水道係(0269-22-2111 内線283)への事前問い合わせが必要。

 旧・豊田村(とよたむら・下水内郡)
中野市マンホール

撮影:中野市上今井付近/2010.9

上今井処理区の特定環境保全公共下水道の蓋。「ふるさと豊田」という道の駅があるくらいで、「日本のふるさと」がキャッチコピー。唱歌「故郷」の作詞家「高野辰之」の出身地が中野市(旧永江村)で、図案も「故郷」の歌詞にある「兎追いし/かの山/小鮒釣りし/かの川」が描かれている。

豊田村は、明治22年に豊津村・上今井村が合併してできた豊井村と、永江村・穴田村が合併してできた永田村が、昭和31年に合併して豊田村となった。つまり、1文字ずつ残した合成地名だったが、中野市との合併で駅名や学校名などに旧村名を残し、その歴史を閉じた。

画像にマウスポインタを重ねると道の駅ふるさと豊田にある「中野市豊田ふるさと交流館」内に展示されていたカラー見本盤(2020年12月撮影)に切り替わる。

中野市マンホール

撮影:中野市上今井/2020.12

上と同デザインの親子蓋。

1時間前まで降っていた雨水が溜まり、取り除くには時間がなかったのでそのまま撮影。

道の選択を誤って通った菅平は雪で、道路にもうっすらと積もっていた。気温は-5℃。

中野市一帯は小雨が降っていた模様で、どの蓋もしっかり濡れていた。

中野市マンホール

撮影:中野市上今井/2020.12

上と同デザインの小型盤。

豊田地区(旧・豊田村)には、上今井地区の特環のほか、豊田、永江、毛野川に集排施設があるが、蓋のデザインは共通のようだ。

撮影:中野市豊田ふるさと交流館/2020.12
左の画像の格子戸の奥に展示板が見える。

この展示板は、これまで公民館に置かれていたものを、外来の人にも見やすくするために、道の駅ふるさと豊田にあるこのふるさと交流館に移したそうだ。
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