埼玉県 羽生市(はにゅうし)
羽生市マンホール

▼蓋が設置されている「むじなも市場」の前


▼コースターもあって買ってしまった

撮影:キヤッセ羽生の「むじなも市場」前/2017.12

羽生市のキャラクター「ムジナもん」が、中川の岸辺で藍染をしている姿を描いたマンホール蓋。(マンホールカードより)

ゆるキャラを用いた一見単純なデザインなのだが、調べてみると色々な要素が詰まっていることがわかった。

    「ムジナもん」の本体と思われる「ムジナ」は主に「アナグマ」のことを指し、地方によってはタヌキやハクビシンをそう呼ぶこともあるそうだ。昔の中学校英語教科書に載っていたラフカディオ・ハーンの「Mujina」では、最後にのっぺらぼうの顔を見せて人を驚かす妖怪として描かれていた。「ムジナもん」は茶色一色なので、タヌキやハクビシンではなくアナグマっぽいが、人を化かすことはなさそうだ。
    頭に乗っているのは「モロヘイヤ」で、「野菜の王様」の異名を持つ羽生の特産品。北アフリカ原産で、羽生には粉末を練りこんだモロヘイヤうどんがある。若葉が食用になるが、実には心不全を起こすステロイド類の毒があるので食べると危ない。
    尻尾の「ムジナモ」は宝蔵寺沼にのみ生息していた水棲の食虫植物。かつては本州のあちこちに自生していたそうだが、相次いで絶滅。埼玉県でも現在は野生絶滅の扱いになっているが、羽生では増殖が試みられている。
    「藍染」も羽生の特産品。江戸時代後半から北埼玉地方で藍が栽培され、現在では「武州正藍染」として「地域団体商標」に登録されている。
    中川はこの羽生に端を発し、東京湾に注ぐ川。デザインのレンガ模様は羽生市東七丁目にある中川の起点。

「むじなも市場」のレジの横にこの蓋のゴム製のコースターが置いてあった。500円とちょっと高かったが蓋の雰囲気がよく出ているので買ってしまった。

この蓋の無彩色盤はないかと「むじなも市場」の方に伺うと、この蓋も3枚だけ作られ、今のところ無彩色盤は設置されていないとのこと。鋳型はあるはずなので、ぜひ路上にも置いてほしいと思う。

 ■ 羽生市マンホールカードA ■ 取得:2017.12 キヤッセ羽生
羽生市マンホール羽生市マンホール 【デザインの由来】(マンホールカード裏面の文章)
羽生市のキャラクター「ムジナもん」が、中川の岸辺で藍染をしている姿を描いたマンホール蓋です。中川は延長83.7km。東京湾に注ぐ一級河川で、その起点が羽生市にあることは意外と知られていません。東日本一の衣料のまち、藍のまちとして知られる羽生市。甕(かめ)に発酵したタデ藍を入れ、糸や布を浸して青く染め上げる技法は、今も引き継がれています。近年はご当地キャラクターのまちとしても注目され、毎年11月に羽生水郷公園で行われる「世界キャラクターさみっとin羽生」には全国から300体以上のキャラクターが集結します。その輪にムジナもんも加わり、盛り上げに一役買っています。
▲上のマンホールカードは2017年のもの。▼2018年のものは蓋の色合い、裏面の画像や文章に違いがある。
羽生市マンホール羽生市マンホール 【デザインの由来】(マンホールカード裏面の文章)
羽生市キャラクター「ムジナもん」が、中川の岸辺で藍染をしている姿を描いたマンホール蓋です。中川は延長83.7km。東京湾に注ぐ一級河川で、その起点が羽生市にあることは意外と知られていません。羽生市は藍のまちとして知られ、甕(かめ)に発酵したタデ藍を入れ、染める技法が、今も引き継がれています。近年はご当地キャラクターのまちとしても注目され、毎年11月に羽生水郷公園で行われる「世界キャラクターさみっとin羽生」には全国から300体以上のキャラクターが集結します。ムジナもんはその輪の中心となり、皆様のお越しをお待ちしています。
羽生市マンホール

撮影:キヤッセ羽生の「むじなも市場」前/2018.4

「ムジナもん」デザインの仕切弁の蓋。右側の黒枠の部分は管径の数字が入るはずの場所。

羽生市マンホール

撮影:ところざわサクラタウン/2022.11

マンホールサミットin所沢で展示されていた見本盤。

羽生市マンホール

撮影:羽生市西3丁目/2010.1

テトラパターンの汚水用。中央に「羽」を図案化した市章。

羽生市マンホール

撮影:羽生市中央1丁目/2020.1

中央に市章が入った赤い蓋。文字はない。

羽生市マンホール

撮影:羽生市西3丁目/2010.1

市の花「フジ」と市章をあしらった纏を描いた消火栓。

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